血管の中で何らかの原因によって血液が固まってしまい血流を
阻害したり、止めてしまう状態や症状のことを血栓症
(けっせんしょう)といいます。

血栓がはがれて、血管内で流れ着いた先でまた
血管をふさいでしまうのが、塞栓(そくせん)です。

脳卒中や心筋梗塞といったキケンな病気は、この塞栓が原因です。

血管の詰まりは、命にもかかわる重大な疾患の原因になります。

血管で血液が固まるのを防ぐ強い作用のある薬を、抗凝固薬
(こうぎょうこやく)といいます。
抗凝固薬のひとつに、「ワーファリン」という薬があります。

心不全や不整脈で血液の循環が悪くなると、血が血管の中で固まりやすく
なります。

これを、「赤色血栓」といいます。

これに対して、高血圧や脂質異常症、糖尿病などによる動脈硬化
からの動脈内で血が固まってしまい、できる血栓のことを
白色血栓と言います。

ワーファリンは、前者の赤色血栓の治療に使われます。

飲み方などに注意が必要です。詳しい効果や使い方、副作用
など、いろいろな側面からワーファリンを見ていきましょう!

ワーファリンは、血液をサラサラにします!

ビタミンKは、血液を固めるはたらきをします。

ワーファリンの作用をかんたんに言うと、体内でビタミンKの
はたらきを邪魔することで、血栓が出来るのを防いで血液を
サラサラにして流れを良くすることです。

ワーファリンの服用が適している疾患は、血栓塞栓症(静脈血栓症、肺塞栓症
心筋梗塞、脳塞栓症、進行の緩やかな脳血栓症など)や肺梗塞、
人工弁の置換術後や弁膜症を併発した心房細動です。

肺塞栓症は、いわゆる「エコノミークラス症候群」です。

適宜、適応症となる疾患は、心筋梗塞、弁膜症を併発しない心房細動
一過性の脳虚血発作(脳梗塞)、冠動脈バイパスや細い移植血管の術後などです。

飲んでから効果が現れるまでに、12時間~36時間ほどかかります。

内服薬としては長い方です。効果が持続する期間もまた長く5日から
6日ほど持続します。

錠剤のものと粉末のものとありますが、どちらも同じ薬です。

その人によって症状や血液の固まりやすさが異なるので、定期的に
血液検査をして服用する量を調節する必要があります。

副作用や注意点

決められた量を守って飲んでいれば安全な薬ではありますが
まれに副作用がおきることもあります。

以下の症状に気をつけましょう。

アレルギー反応

じんましん、発疹、発赤、かゆみ、発熱などのアレルギー症状

消化器症状

下痢、吐き気、おう吐、胃部不快感など

その他

肝機能障害や黄だん、脱毛、抗甲状腺作用や尿の変色、出血など

これらの症状が服用している間に起きたときは、必ず医師の診察を
受けるようにしてください。

食べ物や他の薬との飲み合わせや食べ合わせにも注意点があります。

とくに、相互作用(そうごさよう)といって、飲み合わせによって
効果を必要以上に強めてしまったり、反対に効果を弱めてしまう
薬がたくさんあります。

処方を受けるときには、普段飲んでいる薬のある方は必ず申し出る
ようにしてください。

相互作用の強い薬の一例

解熱鎮痛剤、抗生物質、精神安定剤、抗てんかん薬、抗血栓薬
抗真菌薬、抗ヒスタミン剤、糖尿病や痛風、脂質異常症の治療薬
甲状腺ホルモン剤など

効果を弱める薬の一例

ビタミンKを含む薬やサプリ、抗結核薬、催眠鎮静剤など

骨粗鬆症の治療に使われるビタミンK製剤は、禁忌とされています。

ワーファリンを服用している方が絶対に摂取してはいけない
食品があります。

それは、納豆とクロレラ、青汁の3つです。

これらの食品は、ビタミンKを多く含みます。なので、これらの
食品は一緒に摂取すると体内でワーファリンの効き目を下げてしまいます。

その他、ビタミンKを含むサプリや、セントジョーンズワート
(セイヨウオトギリソウ)も、ワーファリンの薬効を弱めてしまうので
要注意です。

それから、アルコールはひかえめにしてください。日本酒なら
1日1合(180ml)ビールなら大瓶1本(630ml)が
目安です。

そしてまた、気をつけないといけないのが、出血です。

ほんの少しのケガや打ち身などで出血が止まらなくなってしまう
ことも十分考えられます。

はみがきやひげそりの際は、慎重に行いましょう。

出血が止まらなくなってしまったときは、ただちに医師の診察を
受けるようにしてください。

万が一、飲み忘れてしまった場合は2回分を一気に飲んではいけません。

服用する予定であった時間から12時間以内であれば、気づいた時点で
服用し、12時間以上経ってしまった場合は翌日にいつもの時間に
服用してください。

手術や抜歯などを行う予定のある場合は、必ずワーファリンを服用中
であることを申し出て、5日から1週間くらい前から服用を
中止してください。

いろいろと制限はありますが、ワーファリンは昔から使われてきた
信頼性の高い薬で、1日分が約30円と比較的安価です。

ワーファリンを服用するときは、注意点を必ず守って
正しく服用してください!