動脈硬化や脂質異常症が進行してしまうと、血管の中に血の
かたまり(血栓)ができてしまいます。

この血栓は、血管を詰まらせて血流を悪くします。

血栓ができた場所や詰まってしまった血管によっては、命に
関わる重大な疾患の原因になります。

たとえば、血栓が脳の血管を詰まらせてしまえば脳卒中に
心臓の血管を詰まらせてしまえば心筋梗塞、と日本人の死因
ベスト3に入る疾患が勢ぞろいです。

血栓を防止・予防することはとても大切です。

血液が固まるのを防ぐ薬の種類に、抗凝固薬(こうぎょうこやく)
という薬があります。

血液をサラサラにする効果があります。

今回は、抗凝固薬のひとつのイグザレルトという薬について
研究していきましょう!

イグザレルトは血液サラサラ効果があります

ケガなどで出血したときは、深い傷でない限りは血は自然に
止まります。これは、血小板や血液凝固因子のはたらきに
よるものです。

ですがこのはたらきは通常、血管の外側で行われます。

何らかの原因によって異常が起き、血管の中で行われてしまうと
それが血栓となっていろいろな疾患の原因になることがあります。

血液が凝固する作用をもつ、フィブリンというタンパク質があります。

血液は、フィブリンが生成されそして凝固するまでに第Ⅷ、第IX、第X
第Xaという名前がつけられた因子が順番に関与しています。

この、第Xa因子を阻害するのが、イグザレルトです。

第X因子阻害薬といいます。

適応する疾患は、1、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中
2、全身性塞栓症の発症の抑制および深部静脈血栓症や
肺血栓塞栓症の治療・再発の抑制です。

1と2で用量や飲み方が少々異なります。

副作用・飲み合わせや食べ合わせについて

イグザレルトにはいくつか副作用があります。

重い副作用

起こる可能性はごくまれですが、初期症状に気をつけましょう。

出血症状、肝機能障害、間質性肺炎、黄だん

比較的軽いもの

頭痛、めまい、便秘や胃炎などの消化器症状、出血(歯ぐきや耳など)
かゆみやじんましんなどのアレルギー症状、血液検査での数値の上昇
貧血や頻脈、血尿、血便、腎機能障害など

いずれも、症状が続く場合は医療機関を受診しましょう。

飲み合わせの悪い薬

HIVプロテアーゼ阻害剤、アゾール系抗真菌剤、コビシスタットを
含む薬との併用はできません。
抗凝血、抗凝固作用が強く出て、出血の危険が高まります。

ほかにも併用に注意が必要な薬がいくつか存在します。

処方の際は、市販のものを含め普段飲んでいる薬を必ず申し出る
ようにしてください。

食べ合わせの悪い食品

ハーブの一種であるセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)
は、イグザレルトの血中濃度を低下させて抗血栓作用を弱めて
しまいます。

併用はしないでください。

ワーファリンとイグザレルトの違い

ワーファリンもイグザレルトも同じ血液をサラサラにする抗凝固薬
ですが、異なる点がいくつかあります。

歴史が古いのは、ワーファリンです。

ワーファリンは、血液を固める凝固因子のうち、複数の因子に対して
効果を示します。使用するには、定期的に血液検査を受けて服用する
量を調節しなくてはなりません。

また、ビタミンKと拮抗するので、納豆や青汁などのビタミンKの
多く含まれる食品の摂取を制限する必要があります。

それに対してイグザレルトは、特定の血液凝固因子に対して効果を
発揮し、また、定期的な血液検査も必要ありません。
食事の制限もありません。

ただし、腎臓の疾患がある場合や腎機能の低下がある方は服用量を
減らすことがあります。

服用してから効果が現れる時間や効果が持続する時間がどちらも
ワーファリンよりも短いです。
内服を一時中断するときも、短い期間になります。

ワーファリンは1日2~3回の服用量なのに対し、イグザレルトは
1日1回です。

イグザレルトの方が良さそうにも思えますが、副作用の危険性は
ワーファリンよりもイグザレルトの方が高いといえます。

価格

イグザレルトは、10mgと15mgの2種類あります。

10mgは1錠約372円、15mgが1錠約530円です。
10mgは1ヶ月分約10000円、15mgが約15000円です。

まとめ

少々、値は張りますが1日の服用量も少なく、食事の制限も
ありません。もちろん、効果も確かです。

イグザレルトは妊娠中・授乳中の女性、小児は服用できません。
高齢の方にも注意が必要です。

処方を受ける際はご自身の健康状態をしっかり伝えましょう。